通信紙

こちら“ちくま”

2001年第4号 通巻25号
 
 発行人 新井俊雄
 編集人 大下京子 宮沢敬子
 発行所 筑摩工芸研究所
 〒399-0001 長野県松本市宮田8-22
 tel. 0263-26-6330 fax. 0263-26-6047

ちくま20周年記念イベントから
福島智さんのこと
 ─知ってることは力になる・19─
 たていわ しんや(信州大学医療技術短期大学部助教授)
 


ちくまの日記
編集後記

ちくま20周年記念イベントから

終わってみて

ちくま代表 新井俊雄

 二十周年の祝賀会、永さんの講演会、牟田悌三さんと高橋住職、手仕事屋きち兵衛さん、様々な思いを語ってくれました。関わったスタッフも50人、また昔は神宮寺の台所で良く飲んだ仲間も来てくれました。料理も松本平の料理人が腕をふるってくれました。 改めてちくまの20年を振り返ってみると、松本という地域の中で"わがまま福祉"を押し通して来られたのも、こんなにも多くの人の支えがあってのことで、今となってみると、生かされて来た、人が育ててくれた‥‥。ありがとうございます。 中には思いを託される人、多くの人の思いが20年を支えてくれたのだと思います。 これからのちくまは、人間で言えば20才、育ててくれた思いを若々しく具体的に現実のものにしていきたいと思っています。これからもよろしくお願いいたします。



もう一度皆さんと

実行委員長 降幡和彦

 ちくま20周年記念イベントに参加していただいた皆さん、楽しいイベントをありがとうございました。そして実行委員の皆さん、お疲れさまでした。もう疲れは取れましたか? 自分はこの会でいろんな人に再会できて、とても懐かしさを感じる2日間でした。自分自身を振り返ってみると、ちくまとの出会いの中で松本の市民運動に関わり、いつの間にか松本市民となり、そして現在は、ぴあねっと21(松本市障害者自立支援センター)で働いています。 自分も含めて、ちくま20年の歩みは、多くの人に影響を与えてきたのかも知れません。 今回ちくまのスタッフが、「多くの皆さんの支えがあったから、今のちくまがあるんです」と言っていましたが、自分は、ちくまに魅力を感じたからこそ多くの人が集まって来たんだと思います。これからも、ますます「ちくま」らしく輝いていって欲しいと思います。そして、また楽しいイベントを皆さんいっしょにやりましょう。



たくさんの皆さんに逢えてうれしかった!

 皆さまのご支援をいただき、ちくま≠ヘ20周年を迎えることができました。それを記念して、9月29日(土)「ちくま20周年記念祝賀会」、30日(日)「永六輔さんの公開授業『ショーガイ学習』」が、両日とも浅間温泉の神宮寺アバロホールで行われました。


記念祝賀会 〜29日〜

 170名ほどの方が、遠く県外からもお集まりいただきました。久しぶりにお会いする方や、新たに関わりを持つ事ができた方と一緒にちくま≠フ20年をかみ締め、新たな始まりを感じることができました。玄関には氷彫が2体建ち、祝賀会のお料理は、プロのシェフの方々にご協力をいただいて、お客様をお招きすることができ、大好評でした。

 その、お料理の美味しかったこと!

ご来賓の方々

≪お忙しいところご来場頂きまして誠にありがとうございました。≫

松本市長 有賀正様(代理:降旗富雄健康福祉部長)

社団法人日本青年奉仕協会常務理事補佐 斎藤信夫様

日本財団ボランティア支援部事業企画課係長 青柳光昌様

世田谷ボランティア協会理事長・俳優 牟田悌三様

松本市議会議員 田口敏子様

松本市社会福祉協議会常務理事 西澤一徳様

松南地区町会連合会長 河村明様

松南地区民生委員児童委員協議会会長 百瀬弘様


永六輔さんの公開授業『ショーガイ学習』 〜30日〜

 一般の方々もお集まりいただきまして、300名ほどの参加者と共に様々な角度から「ショーガイ」を考える1日になりました。午前中の授業では、高橋卓志さん(神宮寺住職)の司会で、牟田悌三さん、青柳光昌さん(日本財団ボランティア支援部)、斎藤信夫さん(社団法人日本青年奉仕協会)、新井俊雄が、「ショーガイ」について語り、ちくま≠フ今後の方向性についても、具体的な内容となりました。午後の授業では、永六輔さん、牟田悌三さんの「ショーガイ」についてのトークセッションと、手仕事屋きち兵衛さんの生ライブを時間延長して十分に楽しむことができました。ちくま≠知らない多くの方々にも出会えた、とてもいい機会でした。

 お忙しいところお集まりいただきました皆様、イベントの準備段階から大変お世話になりました実行委員の皆様、本当にありがとうございました。ちくま≠ヘ様々な方々に支えられていると改めて実感しました。これからも期待にこたえられるようなちくま≠ナありたいと、気を引き締めながら法人化に向かって行きたいと思います

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福島智さんのこと

─知ってることは力になる・19─


たていわ しんや(信州大学医療技術短期大学部助教授)

 こんど12月1日(土曜)に私の勤め先(信州大学医療技術短期大学部)で(会場は西門入って左の経済学部第2講義室、時間は午前10時〜正午)、またその前日11月30日(金曜)午後1時30分から松本市障害者自立支援センター「ぴあねっと21」の主催の講演会で、福島智(さとし)さんが講演をしてくれることになった。

 新聞的に言うと、福島さんは、1962年兵庫県生まれ、東京都立大学、同大学院の修士・博士課程を経て、1991年に都立大学助手、1996年に金沢大学助教授、2001年4月から東京大学先端科学技術研究センター助教授。病気のため9歳で失明、18歳で耳が聞こえなくなった盲ろう者である。通訳が指に点字を打つ「指点字」で相手の言葉を認識し、しゃべって答える。以前からとても忙しい人なのだが、今年の3月あたりさらに話題になり注目されたから、ますます忙しくなるのだが、来てくれる。

 金沢大学に就職した時にも話題になり新聞などで知ってはいた。また私が千葉大学で働いていたころ小島純郎先生という方がいらっしゃった。福島さんの著書にも出てくるその先生はドイツ文学より盲ろう者の活動の支援に力を注いでおられ、話をさせていただいた折、福島さんのことも話題になったように思う。そして1999年だったか、Eメイルのやりとりがあり、その後彼は私たちが始めた「障害学」のメイリング・リストにも参加した。講演の原稿をホームページに掲載させてもらったり、また本を送っていただいたりした。

 そんなことがあって昨年の12月、金沢大学の大学院の彼のゼミでの集中講義を頼まれ、4日間、朝から夕方までしゃべったのだが、福島さんは出張だった1日以外はずっといて、一番積極的な参加者だった。金沢はおいしいものがたくさんあるところで、たくさん食べさせてもらい、そして大量に飲ませてもらった。だから松本では蕎麦ぐらいはおごらないといけないのだが、それでもこちらが間違いなく得なのである。

 彼が基本的に考えているのは障害者差別をどうやったらなくせるかというような大きなことで、能力主義をどう捉えればよいのかといったことを考えている私の関心と重なっている部分がずいぶんある。で、数少ない機会に話したり、ときにEメイルのやりとりがあったりしてきたのだが、ここのところますます彼は忙しい。私はただの研究者・もの書きだが、彼は研究者をしながら社会運動家でもある。ずっと以前から日本盲ろう者協会の理事を務めているし、この10月18・19日には、ニュージーランドのオークランドで開催された世界盲ろう者連盟(World Federation of the Deafblind=WFDb)の設立・第1回総会に参加、執行委員に選出された。

 それはそのまま盲ろうの当事者で社会的に動ける人が少ないということでもある。福島さんは、盲ろう者として初めて大学に入り、大学院に行き、大学の教員になって、それはみな日本では初めてのことだった。なににせよ話題になるのは珍しいことがあった時で、しかもそれは、「障害者なのに」という言われ方で紹介される。つまり、差別的な社会であるがゆえに珍しく、話題にされ、しかもそのことはしばしば気づかれず、なにか「美談」として語られる。彼はそういうことのおかしさを考え、本に書きながら、でも、そんなわけで忙しい。自分ぐらいしか目立たないのが気にくわないのだが、しかし、いま盲ろう者が置かれている状態をなんとかしなくはならないと思うから、やらざるをえない。そんな人である。

  31日か1日、ぜひどちらかにおいでください。ホームページ(http://ehrlich.shinshu-u.ac.jp/tateiwa/1.htm)に会場、時間等の情報を掲載。「これからあること」の欄、または「人」→「福島智」をどうぞ。「バリアフリー──「酸欠の心」に風送ろう」(『朝日新聞』2001年5月5日)の全文等も載っています。

 彼には単著の本が2冊ある。1冊は『盲ろう者とノーマライゼーション──癒しと共生の社会をもとめて』(明石書店,1997年,332p.,2800円)。少し堅い本ということになるかもしれないが、日本の盲ろう者が置かれている状況を知るには、また彼が問題にし考え目指そうとしているものを知るには必須。盲ろう者の現状と課題、盲ろう者のコミュニケーション、盲ろう者とノーマライゼーション、盲ろう児の言語教育と「言語の危機」、これからの障害者と教育・福祉・社会、といった章立てになっている。

 もう1冊は『渡辺荘の宇宙人──指点字で交信する日々』(素朴社,1999年,221p.,1500円)。エッセイ集といった体裁の本で、触れる/心のスクリーン/指点字あれこれ/外出/杖二本/スポーツ/日本にもヘレン・ケラーが沢山いる!/自立生活について/親父の味/願いごと/ダブル・ハンディとともに/香り/病院/読書/私の学生生活/夢/季節は香りから)、ストックホルム──1989/アメリカ体験記──1990/アドリア海の風/テレビ出演あれこれ/『徹子の部屋』と『おふくろシリーズ』/メロディー/結婚/仕事/夏の夜に宇宙を想う/私の好きな作家 小松左京/SFと現実。この本はまず、おもしろい。盲ろうという世界がどんな世界なのか──福島さんの場合と早くからの盲ろう人とは同じでないにせよ──なんだがすこしわかったような気がする。2冊とも書店で注文できる本です。


障害者週間イベント「ぴあねっと21」講演会

『バリアフリー〜「酸欠の心」に風送ろう〜』

日 時 11月30日(金)午後1時半〜3時

会 場 松本市総合社会福祉センター 4F大会議室

入 場 無料(手話通訳、要約筆記有り)
主 催 ぴあねっと21(松本市障害者自立支援センター)

tel.0263−27−7211 fax.0263−29−5020

共 催 松本市
協 力 信州大学医療技術短期大学部
後 援 松本市社会福祉協議会/松本市身体障害者福祉協会
    松本視覚障害者福祉協会/松本市聴覚障害者協会/長野県盲ろう者友の会


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法人化日記(2)

 「ちくま」の目指している法人は、今までの法人施設よりもっとこじんまりしている法人です。年間予算は1.100万円ですから、今までと比べて特別リッチになるわけではありません。また、「ちくま」全体を法人化するのではなく、今までの民間の部分も残していきます。そのような方向で、県の障害福祉課・松本市の福祉課ともに交渉・手続きが進んでいます。(なれないジャケットなどを着て肩こり悪化)

 「ちくま法人設立準備会」を開催し、今後の方向性を検討しました。「ちくまの法人化を支える会」の会長に、松本短期大学の山崎学長、副会長に松本市社会福祉協議会の西沢常務をお願いし、ご了承いただきました。県への「社会福祉法人認可審査調書」の提出も終わり、今後は随時必要書類の作成を進めていきます。

 スタッフのほうも、初めての(あたりまえですが・・)作業に日々右往左往しつつも、今後の展開を思いながらひとつひとつ形をつくっていく楽しみを味わっています。法人でできる事業は法人で、法人でできない事業は今までのように民間で、柔軟で臨機応変にやっていけたらと思っています。次回の日記には、「ちくま」法人化の全容をご報告できると思います。乞ご期待!

忘 年 会 の ご 案 内

 もう、こんな季節になりました
忘れたくない1年から、忘れられない1年まで、今年もいろいろありました。

〜 どなたでもご参加できます 〜
〜 皆さまお誘い合わせのうえ、お気軽にお出かけ下さい 〜

日 時 11月30日(金)

午後6時半〜8時半ころの予定

会 場 なんなんひろば3F大会議室 (松本市芳野4−1)
※南松本駅より徒歩5分です。

参加費 1300円(幼児無料・持ちこみ歓迎) 
※駐車場が狭いのでご協力お願いいたします。

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ちくまの日記


5月17日

長野県有償在宅福祉サービス団体連絡会に参加。

19日

長野県NPOセンター理事会に、野田出席。

20日

松本仏教和合会主催の「お花まつり」に参加し、バザーをさせていただきました。

26日

全国共同作業所連絡会全国大会に参加してバザー。

6月1日

ちくま福祉会理事会。

5日

日本財団ボランティア支援部、五嶋さん来所。
ルピナ中部工業鰍フバースデー休暇ボランティアで、小林専務来所。 お手伝いいただく。
松本養護学校から実習生1名。(〜15日)

7日

松本市岳都会議バザー打ち合わせ。

7日

丸の内中学福祉体験学習、14名受け入れ。

9日

ナワテ商店街「大道芸まつり」でバザー。
(株)ガイアより、石けん作り見学6名。

13日

長野県松本圏域新障害者プラン策定部会に出席。

14日

日本テレビ系列「24時間テレビ」よりご寄贈いただいたリフト車輌を手 放すにあたり、日本テレビのご配慮により、必要としている他の福祉拠点を「ちくま」が推薦できることになりました。素晴らしい活動をしていらっしゃる、長野市の[NPO法人痴呆老人生活支援グループ・もみじ]さんに、本日お渡ししました。
長野県NPOセンター理事会に、野田出席。

18日

松本養護学校から実習生1名。(〜22日)

25日

松本養護学校から実習生1名。(〜29日)

26日

自立体験室利用者1名。(〜30日)29日 

29日

松本養護学校より見学受け入れ。

7月2日

松本養護学校から実習生1名。(〜6日)

11日

長野県松本圏域新障害者プラン会議に出席。

13日

松本市福祉大会でバザー。

14日

「青年ボランティア世界会議プレ大会inNAGANO」でのバザー打ち合わせ。

17日

ちくま20周年記念イベント、第1回実行委員会。

19日

「長野県有償在宅福祉サービス団体連絡会」協力会員研修会の、移送サービス分科会で、野田助言者。

27日

恒例スイカ刈り。スタッフ百瀬の家のスイカ畑へ、作業所のみんなで。

28日

コムハウスの夏祭りでバザーをさせていただきました。
ジャスコ南松本店の「未来(ゆめ)まつり」でバザーをさせていただきました。

30日

松本市社会福祉協議会主催のサマーボランティア受け入れ。

8月4日

「松本ぼんぼん」に参加して、バザー。
お施餓鬼法要でバザーをさせていただき、ありがとうございました。
5日・全久院様  6日・自性院様  7日・龍昌寺様
8日・瑞松寺様、神宮寺様  16日・生蓮寺様

7日

20周年イベント、班長会議。

10日

「青年ボランティア世界会議プレ大会inNAGANO」でバザー伊勢町。

18日

島内とうろう祭でバザーをさせていただきました。

24日

20周年イベント、班長会議。

30日

山梨大学、山下教授来所。

9月3日

信州大学医療技術短期大学部学生3人、卒論に関して来所。

8日

田川小学校夏まつりでバザーをさせていただきました。

10日

20周年イベント、班長会議。

15日

松本市岳都会議バザー始まる。(〜10月14日)☆共同作業所パノラマのイベントでバザーをさせていただきました。

21日

20周年イベント、実行委員会。

29日

20周年記念祝賀会。

30日

20周年記念イベント「永六輔さんの公開授業」開催。

10月7日

世田谷区「雑居まつり」に参加してバザー。深夜3時出発。

11日

法人設立準備会。

12日

梓川高校から5名、ボランティア体験実習受け入れ。

20日

20周年イベント実行委員、ご苦労様会。

31日

長野県労働金庫より「NPOボランティア団体助成金」を30万円いただき、ありがとうございました。生活寮の補修に使わせていただきます。

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〔編集後記〕
 20周年に際して、さまざまなかたちでご協力下さった皆様、ありがとうございました。どんな力に支えられてきたかを再認識できるイベントでした。参加できなかった皆さん、忘年会でその熱気を感じてください。さあ、新たなステップです。(京)

 これからの「ちくま」を楽しみに、お手伝いしていきます。(み)


支援会員 年間 2,000円

賛助会員 年間 5,000円


移動サポート賛助会員

 (個人)年間 5,000円

 (企業)年間 10,000円

各会員の方には『こちら“ちくま”』やさまざまなご案内をお送りします。

郵便振込口座:00520−6−22266

口座名義:筑摩工芸研究所

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