通信紙

こちら“ちくま”

2000年第3号 通巻19号
 
 発行人 新井俊雄
 編集人 大下京子 宮沢敬子
 発行所 筑摩工芸研究所
 〒399-0001 長野県松本市宮田8-22
 tel. 0263-26-6330 fax. 0263-26-6047

ボランティアは楽しい節税活動
 おむすび長屋代表 田中一男

お金のこと→についてのお願い(「NPO」のこと・4)
 ─知ってることは力になる・14─

 たていわ しんや(信州大学医療技術短期大学部助教授)

むすびやちくま 7月(月)よりオープン
 共同作業所パノラマ所長 宮越 洋介
ぴあねっと21(松本市障害者自立支援センター)からのお知らせ
 


ちくまの日記
編集後記



ボランティアは楽しい節税活動

おむすび長屋代表 田中一男

 私は小諸市で知的障害者のための作業所と生活寮の運営にたずさわっている者です。この度、作業所関係の法律が改正される運びとなり、法人成りの要件が緩和されて作業所も法人化の道が開けるようになります。

 これはこれでめでたい事です。共同作業所の成り立ちは自主的な活動から始まったとはいえ、未だ福祉のいわば下請け的な存在であり、後継者育成はおろか生涯に渡って職員の生活を保証するなど到底考えられない状況は、壮年層の職員が極めて少ないことでも明らかです。 それゆえ法人化は他の福祉施設と同等の社会的位置を得るばかりか存在をも確かなものにします。ですから私たちも法人成りをしようと思うのですが、それには頭の痛い難問が一つあります。

 それはある程度の資産(1千万円ともいわれている)を用意しなければならないのです。一体に民間で福祉事業を行おうとすると一定の資産を求められます。

 ちなみに通所授産施設の場合、小規模であっても「億」単位の費用を用意しなければなりません。それができなければ社会事業向けに融資をする専門の機関から借入れることになります。その際に利息はお上が肩代わりするのですが、元金はその施設が返さなければなりません。借りたものは返す、一見あたり前のようですが、考えて見てください、企業のような営利事業では利益がでるから借入金の返済が可能なのだし、個人なら生活を切り詰めて返済が可能です。けれど、利益を出すことも、利用者や職員の処遇を切り詰めることもできない福祉事業で、一体どうやって返金を工面せよというのでしょう。
余分なことや、わけの分からないことをしようというのではないのです。誰もがその必要性を認め、広く社会に認知された公共性の高い事業を行うのに、何ゆえそれを思い立った者が資金の負担をしなければならないのでしょう。

 例えば、今日ではゴミが大きな社会問題になっています。市民がゴミの処理について行政に要望なり提案なりをしたとして、はたして行政はその解決のため、提案者に資金の負担を求めるでしょうか。そんなことをしたらゴミ以上の大問題になってしまうでしょう。
 ましてや人の人生を左右する福祉事業です、せめて不十分でいいから取りあえずこれだけあれば成り立ってゆけるという最低限の設備は税金で賄うべきだと思うのです。
この不十分でいい、というところが実は聞いて頂きたい私の考えです。

 以前、ある老人施設で借入金返済のため措置費を水増し請求するという事件が起きました。これなど公的資金で十全に賄われていれば避けられた悲劇だ、という指摘もあります。ですが、物事の様相は決して一面的ではないはずで、全てを公金で賄うことは、自主性や創意工夫をそぎ、安易な参入を許すことになりはしないでしょうか。それに親方日の丸だと気が大きくなって過分な要求をしがちなものです。バブル経済以来、周囲のことなどお構いなく欲望を満たそうとする社会的な風潮にあってはなおさらです。つまるところ、おんぶにだっこは行政の肥大化と増税を招くばかりでろくなことになりません。
 とはいえ、今日のように設立費用の四分の一を負担するのも大変だ、ですから基本的な設備は税金で賄い、それを関係者やボランティアが熱意と努力で充実させてゆくというあたりが妥当ではないかと思うのです。
 そこで重要になるボランティア活動や寄付行為ですが、こうした活動を経済の面からみますとある種の節税対策といえましょう。なぜならボランティアの担っている部分を全て税で負担するとなると、私たちは一層の税負担を強いられることになってしまうからです。どのみち支出するのなら、費用対効果や目減りを考えるまでもなく、税として納めるより直接にしかもそれぞれの都合で楽しみながらできるボランティア活動の方が愉快です。

 ボランティア活動は、社会的な存在としての自己の確認作業ではありますが、併せて、使用目的限定税納入活動であると考えてみるのも、近ごろしきりにいわれている「自治」を確立していく上で意味のあることではないでしょうか。
 何やら安上がり福祉行政のお先棒をかついだ様な物言いをしてしまいました、今日の浪費社会にあってボランティアのコスト意識からの発言が切望されてはいないだろうかというのが本意です。         
世の中は 澄むと濁るのちがいにて チチ(乳)はたった二つで ヂチ(自治)は万人


田中さんの言葉には常に整理された論があります。そして行動にはさわやかさを感じます。世の政治家はただ力で・・・・・・・おしこくり政治をしています。ぜひ田中さんの智を聞かせてやりたいものです。 新井俊雄

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お金のこと→についてのお願い(「NPO」のこと・4)
─知ってることは力になる・14─


たていわ しんや(信州大学医療技術短期大学部助教授)

 日本人はあまり寄付しないと言われます。そうかもしれません。でも希望的観測を言うと、だんだん変わってくるんじゃないかと思っています。遺産というものが、残る人には残ります。これまではそれはおおむね家族に渡されてきました。けれども家族、とりわけ子どもに世話になる度合いが減ってきているということもあって、家族に全部という動機は薄れてきていて、代わりに、もっと共感できる活動や自身が世話になった組織に、というふうになるんじゃないだろうかと、思うのです。どこかの大金持ちのように誰それ記念財団を作るというところまではいかないけれど、緑の羽とか赤い羽とか、具体的に何に使うのかよくわからないままちょっとだけお金を、というのでないお金の出し方です。具体的にお金が何に役に立つかわかる、希望とあらば誰がそれに貢献したかがわかる、そういうお金の使われ方です。(あまり大口でない)複数の基金が一つの理事会・事務局を共有する財団(「コミュニティ財団」と呼ばれたりします)を使うという手とか、以前よりは使われるようになった公益信託という方法もあります。(もう少し詳しくは、ホームページhttp://ehrlich.shinshu-!
u.ac.jp/tateiwa/1.htm──「 さてひとつお願いがあります。信州大学附属病院に入院している人に付き添う家族の方がいらっしゃいます。例えば小児病棟でずっと病室に寝泊まりしているおかあさんたち。そうした人たちに病院の近くで宿泊の場を提供しようという動きが、世界中、日本中にあるのですが、松本にもあって、じつは昨年から実際に、1部屋、提供されています。「浅間カンガルーハウス」と言います。新聞等でも報道されたのでご存知の方もいるかもしれません。私が勤める信州大学医療技術短期大学部の看護学科の学生たちが2年続けて卒業研究にとりあげ、そんなこともあって、私も少しだけ事情を知ることなりました。そして実は、ちくまの野田さんの力添えがあって今の場所も見つかったのです。だから、ほかにはなにもなくてもつて(それを人はネットワークと言う?)があるといいことがある、というわけでここに書きます。ここは「カンガルーの会」という小さな民間の団体が現在1泊2500円の利用料で運営しています。しかしこれはちょっと高い。月3万円くらいの援助があれば1泊1500円ぐらいにできます。どこかこのくらい、あるいはその一部を提供してくださる団体はないでしょうか(もちろん個人でも可)


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7月(月)よりオープン

むすびやちくま

日替わり定食<おむすび・お味噌汁・おかず・漬物>もあります

・おむすび各種……120円よりちくま


微酔い処ちくま

旬のもの地のものでオリジナルメニューをご用意しています
信濃路揚げ、筑摩野焼きで銘酒更においしく

・ビール中ビン……500円
・久保田(千寿)一合……600円
・黒龍(いっちょらい)〃……600円
・夜明け前 〃 ……900円
・一品……500円前後

<営業時間>

むすびやちくま  am11:30〜pm2:00
微酔い処ちくま  pm5:30〜pm11:00
定休日 土・日曜日

松本市大手4−1 縄手通り  TEL・FAX 0263―39−0628


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<ぴあねっと21(松本市障害者自立支援センター)からのお知らせ>

 ちくまの大下が所長を務める「ぴあねっと21」では、下記の講座を予定しています。参加ご希望の方、詳しく知りたい方など、「ぴあねっと21」までお問い合わせください。

tel.0263−27−7211
fax.0263−29−5020

7月19日(水)午前
障害者パソコン教室(インターネットって何? 初めの一歩編)
 ※定員有り。要事前申込み。

8月後半「障害者の結婚、恋愛、性を語り合う会」(仮題)
 ※日程等調整中。


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ちくまの日記


4月27日

野田、「ぴあねっと21」運営委員会出席。
松本仏教和合会主催「お花まつり」打ち合せに参加。

29日

Mウィング一周年記念松本青年会議所バザーに参加。
ナワテ新店舗、電気工事打ち合せ。ちくまの電気関係はいつも甲府市から知り合いの神田さんが来てくださいます。遠路ありがとうございます。

5月1日

ちくま共同作業所連休。(〜7日)

14日

「いのちの祭り2000in神宮寺」でバザー。

21日

「お花まつり」でバザー。毎年参加させていただき、ありがとうございます。

22日

ルピナ中部工業(株)の小林さん、リフレッシュ休暇を利用してのボランティアとして来所くださり、ご近所の清水さんとともに、四賀村石けん工場で草刈りをしてくださいました。ありがとうございました。

24日

ちくまの友人、武居さんから、大きなトマトができる種をいただきました。

26日

八王子の精神障害者作業所「パオ」の皆さん、見学に来所。

30日

ナワテ商店街総会に、新店舗担当の2人参加。

31日

元スタッフ、小倉夫妻、4月に生まれた長女“あずきちゃん”を連れて登場。小倉杏珠季と書きます。

6月1日

なんなんひろば利用者の会に出席。

3日

野田、長野県NPOセンター総会に出席。

6日

松本養護学校から実習生1名。(〜16日)

14日

元スタッフ、荒川大、昨年7月に生まれた長男を連れて登場。そっくり!

16日

松本青年会議所NPOバザー打ち合せに参加。
ナワテ新店舗につき、保健所に届け出。

19日

ちくまの重要な足のひとつ「バネット」故障。長〜い間、よくがんばってくれていました。休ませてあげたいけど、貴重なんです。車いす用リフト付のこのような車両は高額で、ちくまでは買えません。中古でもいいのです、くださる方など、お心あたりがある方はお知らせください。

20日

なんなんひろば文化祭実行委員会に参加。

24日

ナワテ商店街2丁目、オープニングセレモニー。残念ながら雨。トマトの苗をくださった武居さんが餅つきをしてくださる予定でしたが、延期しました。

26日

花田養護学校から1名実習。(〜30日)
一旦直ったバネット、再び故障。どなたか、本当に、SOS!

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〔編集後記〕
 今回は「ぴあねっと21」の宣伝(?)もさせていただきましたが、6月末から7月にかけて「ピア・カウンセリング集中講座」を開催しました。ちくまからも数人参加してくれて、嬉しい限りです。(京)

 スタッフやボランティアが「べんりやちくま」の“職人”となって大活躍。ナワテ新店舗の内装を仕上げました。どうぞごひいきに。(み)


支援会員 年間 2,000円

賛助会員 年間 5,000円


移動サポート賛助会員

 (個人)年間 5,000円

 (企業)年間 10,000円

各会員の方には『こちら“ちくま”』やさまざまなご案内をお送りします。

郵便振替口座a@00520−6−22266
口 座 名 義 筑摩工芸研究所

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