通信紙

こちら“ちくま”

1999年第4号 通巻15号
 
 発行人 野田瑞穂
 編集人 大下京子
 発行所 自立支援センターちくま(筑摩工芸研究所内)
 〒399-0001 長野県松本市宮田8-22
 tel. 0263-26-6330 fax. 0263-26-6047

「ぴあねっと21」(松本市障害者自立支援センター)開所に関して
 大下京子自立支援センターちくま所長
ちくま各部門とつながり
 新井 俊雄(ちくま代表)
自立生活運動 〜知ってることは力になる −10− 〜
 たていわ しんや(信州大学医療技術短期大学部助教授)


ちくまの日記
編集後記

「ぴあねっと21(松本市障害者自立支援センター)
開所に関して

大下 京子自立支援センターちくま所長

 平素、「自立支援センターちくま」の運営をご支援いただき、誠にありがとうございます。

 お聞き及びの方もいらっしゃると思いますが、10月1日、「ぴあねっと21」(松本市障害者自立支援センター)が開所しました。内容は自立支援センターちくまが行なってきたものと同じですが、市のセンターは国の制度「市町村障害者生活支援事業」を松本市が実施者となって運営するものであり、「障害者が主体」という事業の主旨にのっとって障害者の組織に委託されるため、さまざまな場所で活動している障害者が集まって、この事業のために新組識「ぴあねっと21」を作りました。

 私はその初代所長を務めさせていただいております。この就任に伴い、「自立支援センターちくま」との関連性をご説明させていただきます。
私の仕事の最終目標は「障害者の暮らしの選択肢を増やすこと」です。ちくまは設立以来、その思いを貫き、そこで教えを受けた私も同様の目標をもっております。日々の選択は、その目標のために有効と思われることを選んできました。「自立支援センターちくま」を立ちあげた時も然り、そしていま、「ぴあねっと21」(松本市障害者自立支援センター)に関わるのも、それが目標達成に有効と思われるからです。

 そこで、自立支援センターちくまはどうするのか……ということですが、これは今までと何も変わりません。市のセンターでの私は非常勤であり、ちくまのほうも私事ですが産休以来非常勤とさせていただいていますので、双方を兼務させていただきます。この仕事は在宅でもかなりの範囲ができるということと、幸い、スタッフやボランティアの心強い応援が、私の不在時を充分にカバーしてくれていますので、組織として相変わらずの活動ができると思います。

 先ほども申しましたように、最終目標「障害者の暮らしの選択肢を増やす」ことができるならば、新しい市のセンターは発展するでしょう。既に寄せられている相談についてのケアで関係機関のご協力をいただいていますが、さらに多くのご協力を得ることができれば、多くの障害者の暮らしが広がります。そして一方では、障害者自身が強くたくましくなっていくため、自ら立ち上がってくれることを願っています。

 市のセンターが動いても「ちくまに相談したい」と来る方もいると思いますし、相談窓口の選択肢を増やすことも必要です。
そんな訳で、ご不便をおかけする向きもあるかと思いますが、非常勤の兼務というわがままを、どうぞお許しください。
そして、これからも相変わらず、「自立支援センターちくま」を応援していただけますよう、切にお願い申し上げます。

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ちくま各部門とつながり

新井 俊雄 (ちくま代表)


「キッチン 花やさい」は、ナワテ商店街一斉立替えのため休業中です。来年6月頃、少し内容を変えて食べ物やさんを再開します。

ちくまには各種会員制度があり、多くの方に支えられています

支援会員 2,000円(主に『こちら“ちくま”』発行費用にあてられています)
*「自立支援センターちくま会員」という名称を、呼びやすくあらためました。

賛助会員  5,000円(『こちら“ちくま”』発行費用のほかは「ちくま福祉会」にいただき、ちくま全体の運営にあてられています)

移動サポート賛助会員 個人  5,000円
移動サポート賛助会員 企業 10,000円
(「ちくま移動サポート」の運営のみに使われます)


*いずれも年会費です。初回はいただいた月から一年間を数えます。
*以後の継続は、時期を前後していただいても、最初の登録月を基準にした一年にな
 ります。
*会費切れ時期は『こちら“ちくま”』をお送りする封筒の宛名ラベル右上に表示し
 ています。
*会費切れ時期には別紙を同封してお知らせしますので、振込用紙が入っているだけ
 の場合は請求ではありません。
*お送りする専用振込用紙ご利用の場合は、振込手数料をちくまが負担いたします。
*会費の種別等、明細をお書き入れください。無記入の場合は金額、状況等を判断し
 て、使途をちくまが決めさせていただきます。
*『こちら“ちくま”』紙上等でお名前を公表させていただく場合もありますので
 (年間報告等)、匿名希望の方は振り込み用紙にお書き入れください。
*すべての会員の方に、概ね年間6回発行の『こちら“ちくま”』で活動状況をお知
 らせします。
*イベントのご案内などをお送りします。

年末交流会…
つまり「忘年会」情報


12月3日(金)午後6時半〜(8時半くらいまで)
なんなんひろば大会議室
参加費 1300円(幼児無料・持ち込み歓迎)
駐車場が狭いのでご協力ください。

どなたでも参加できます。お友達、ご家族等、お誘い合わせのうえ、お気軽にご参加ください。


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知ってることは力になる −10−

たていわ しんや(
信州大学医療技術短期大学部助教授)


 前回は「自立」について,事典に書いた原稿をそのまま紹介してしまったのですが,なんと今回も,です。温故知新篇・その2。「自立生活運動[英]Independent Living Movement」。たった600字です。読みやすいよう,段落変えの改行を入れてみます。

 「障害のある人たちが,施設の中での制約の多い生活ではなく,また親の庇護と監督のもとでの生活ではなく,普通に人が暮らす場所で,やりたいことをやり,生きたいように生きようとすること,また,それを実現するための運動。

 これまで,この運動は1970年代に米国で始まったものであり,それが1980年代に日本に輸入され広がったとする記述が多くなされてきたが,これは事実誤認である。日本でも,1970年代初頭にこうした生活の試みが始まり,それに自立という語があてられ,1970年代中盤には自立生活という言葉が使われ始めている。

 彼らは地域での生活への社会的な支援策がない中で,おもにボランティアによる介助を得て生活を始め,同時に国,自治体に介助サービスの充実を要求し続け,徐々にではあるが制度を獲得,拡充させていく(生活保護の他人介護加算特別基準,各自治体の介護人派遣事業,自らが推薦する介助者をホームヘルパーとして登録し利用する方法の利用等)。

 そしてこれらを背景に,また米国の組織の機構・活動にも学んで,地域での生活への移行と地域での生活を障害者自らが中心になって支援する非営利組織(NPO)「自立生活センター」(CIL)を設立して活動を行なっていく。1986年に東京都八王子市で「ヒューマンケア協会」設立,1991年には15団体で「全国自立生活センター協議会」(JIL=ジル)が結成された。その加盟団体は1998年2月には全国75団体を数えている。」(『福祉社会事典』,弘文堂,1999年)

補足をいくつか。

 生活保護の「他人介護加算」はこの連載の第1回で,「自薦登録ヘルパー」に
ついては第2回で簡単に紹介しました。このあたりの制度はみんなこの運動の中で獲得,拡大されてきたものです。

 「自立支援センター・ちくま」も加盟しているJIL=ジル=「全国自立生活センター協議会」の1999年8月末現在の加盟団体は83です。ホームページがあります(http://www.d1.dion.ne.jp/~jil/)。ホームページをもっている自立生活センターのページにはリンクもされています。

 連載の第4回で紹介した「市町村障害者生活支援事業」も,自立生活センターの活動を税金使って支援してもよいではないかというところから発想されたものです。いよいよこの事業が松本市でも始まるようです。期待しつつ,しかし,なんだかわからないお金の使われ方,人の使われ方がなされないように,と思います。

 字数制限がきついのにもかかわらず「俗説の間違い」に触れたのは,事典にここまで書いておけばいちおう釘を差したことにはなるだろうと思ったからなのですが,この間違いはほんとに気にくわない。「日本(人)だって偉いんだ」みたいなことを言いたいのでは全然ありません。そんなことではなくて,当事者が言うことを聞いて聞かないふりをしておいて,やっていることを無視しておいて,それと同じことが外国にあると,「私が輸入しました,教えてあげましょう」みたいになってしまうのが──そういうことって,「自立生活(運動)」の場合だけじゃなくて,よくあると思いませんか──,卑怯だと思うのです。こういうことも含め,1970年代からあったものが,なぜ,どのように無視されてきたのかについては,以前にも紹介した石川准・長瀬修編『障害学への招待──社会、文化、ディスアビリティ』(明石書店,1999年3月,2800円)に収められている拙稿「自己決定する自立──なにより,でないが,とても,大切なもの」に書きましたので,興味のある方はどうぞ。(『障害学への招待』は,『新潟日報』やら『朝日新聞』やらに書評が載ったりしたせいもあるのか,編者・執筆者の予想を超えて読まれているようで,喜んでいます。)

 前回も書きましたけど,「自立とはなにか」とか言って,妙に小難しい,「高尚」なものに祀り上げるのは,「人生の一大目標」みたいなものと考えるのは,おかしいと思う。だいたい人生に目標なんかないわけで,少なくともなくたって他人に責められたりしないわけで,なのに障害があったりすると,途端に「到達目標」みたいなものが掲げられ,それが変だと思われない。それが変。問い詰められるべきなのは,「本人」の方ではなく,どおってことないはずのことをえらく大変なことにさせてしまっている「社会」の方であるはずです。9月・10月と,飯田市・長野市で県のリハビリテーションセンター主催の「地域リハビリテーション研究集会」というものがあって,「自立」について話をさせていただくことになって,そういう話をするのですが,さて,わかってもらえるかな。

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ちくまの日記


7月19日

「ビハーラ活動全国集会in妙高高原」にバザー参加。

23日 

松本建設事務所用地課の担当の方来所。ナワテ商店街建替えのための「キッチ
ン花やさい」休業補償条件提示のため。

24日

コムハウスの夏まつりにバザー参加。

26日

社会福祉協議会主催の「サマーボランティア体験」受け入れ。高校生のNくん。

31日

松南地区商工会の「ジャスコ未来まつり」にバザー参加。

8月2日

石けんのお客様、工場見学。

3日

大下、「障害者介護等支援専門員養成研修」(長野県社会部主催)で講師。

4日

スタッフの“りんちゃん”の家はスイカ農家。毎年恒例、ちくま共同作業所全員がおじゃまし、甘い甘いスイカをいただく楽しい日でした。

5日

全久院様のお施餓鬼でバザーをさせていただきました。
「ふれあい列車」参加募集について、JRの丸山さん来所。

6日

自性院様のお施餓鬼でバザーをさせていただきました。

7日

龍昌寺様のお施餓鬼でバザーをさせていただきました。
「松本ぼんぼん」でにぎわうナワテの店の前で、恒例おもちゃ屋(?)開店。

8日

神宮寺様と瑞松寺様のお施餓鬼でバザーをさせていただきました。

16日

生蓮寺様のお施餓鬼でバザーをさせていただきました。

18日

野田、松本青年会議所の「NPOサテライトキャラバン99」打ち合せ出席。

21日

島内とうろう祭りでバザー。相変わらず凄まじい夜店になった。

22日

「NPOサテライトキャラバン99inチロルの森」にPR参加。

9月2日

長野県福祉大会でバザー。(セルプセンター主催、〜3日)

4日

田川小学校夏祭りでバザー。

6日

大下、「平成11年度身体障害者相談員等研修会」(長野県身体障害者福祉協会主催)で講師。

11日

障害者文化芸術祭(塩尻市)でバザー。(セルプセンター主催、〜12日)

13日

松本養護学校の父兄、見学。

22日

松本養護学校の太田先生来所。

*バザーの季節、お世話になった皆様、ありがとうございました。

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〔編集後記〕
 各方面から送られてくる膨大な資料が私達の活動の参考になっているのですが、あまりの量に、とうとう大きな棚を作って収納しました。その部分は広くなり、きれいになりました。しかし、作業所は狭くなる一方です。所員が増えていることと、障害の重度化によって車椅子など広いスペースが必要な人が増えているためです。「人」には棚でなく、何もない広い空間が必要なんです。

(京)


支援会員 年間 2,000円
 (自立支援センターちくま会員の名称改め)

賛助会員 年間 5,000円


移動サポート賛助会員

 (個人)年間 5,000円

 (企業)年間 10,000円

詳しくは本号の関連ページをごらんください。

郵便振替口座a@00520−6−22266
口 座 名 義 筑摩工芸研究所

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ちくま

399-0001 松本市宮田8-22

電話 0263-26-6330

(月曜から金曜/9:00〜17:00)

FAX 0263-26-6047

E-mail : tikuma@po.mcci.or.jp

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